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RC

ドローンやロボットは、制御にRCが使われることが多いですが、このRC送受信機、双葉の一部の産業用製品を覗き、最近では全て2.4GHz帯の電波を使うようになってしまいました。

WifiやBluetoothでも使われていて馴染みの深い2.4GHz帯ですが、なぜこの帯域の規格がポピュラーになったのかといえば、それはズバリ、「使えない』帯域だからです。

どういうことかというと、2.4GHzは、もっとも水に吸収されやすく、雨や霧、空気中の湿度といった、天候に非常に左右されやすい帯域なのです。どれくらい吸収されやすいかというと、電磁波を水分子に吸収させることで食品を温める電子レンジで使われているくらい、最高に効率良く水に吸収されます。水に吸収されるということは、雨や霧だけでなく、人体にも吸収されます。吸収された電波は飛ばない電波ですから、人混みの中でも到達距離は伸びません。電波を発する機器のそばにいる人間の体温が僅かに上昇するだけです。

で、なぜそんな使えない帯域がこれほど普及したかというと、それはズバリ、「空いていたから」です。その昔、コンピューターをワイヤレスでネットーワークに繋ぐためのWiFi規格を作る時に、ラップトップをどの国に持っていってもその国の電波法に触れずに合法的に使える帯域でないと普及しないと考えた人たちが目をつけたのが、使えないがゆえに世界中でガラ空きだった2.4GHz帯なのです。

WiFiが普及した後、低消費電力機器向けに解放されていた2.4GHz帯はBluetooth、ZigBeeに採用され、RC送受信機も2.4GHzになってしまったのです。

電波特性的に最も使えない2.4GHz帯が、今や最も普及し、最も混雑し、最も技術革新が進んだ帯域になったのは、オー・ヘンリーもびっくりのアイロニーですが、物理的な特性は如何ともし難く、他の選択肢があるのであれば、全力で別の帯域をお勧めしたくなることに変わりはありません。

で、ドローン用のRC機材ですが、Pixhawk系では大抵の場合、プロポシグナルはPPM-SUM、S-BUS、Spektrumに対応していますので、どれを選んでも問題ありません。

PPMエンコーダーは、サーボ用のPWM信号4チャンネル分をまとめてSUM-PPM信号1本に変換にするものなので、はじめからS.BusかSPPMが出力できる受信機(フタバ等)であれば不要です。

特定小電力の2.4GHz帯機材が電波的に問題になることはまずないのですが、日本では海外製のスマホですら、携帯の電波は出してもいいけど、技適対応していないからWiFiは切ってないとダメだとか、意味不明なことを真顔で宣う人がいる国で、何かあった時に色々と面倒なことになりますので、技適マークが付いている機材を使いましょう。